本書では、卒後2年目以降の臨床技法をひととおり経験した歯科医師にむけ、筆者の考える実践的根管処置の基本戦術をまとめた。
根管形態をどう分類し、どう診断するのか。そしてそれに基づき、髄室開拡はどう行い、どのように根管形成していくのか。本書によって知識の「手札」と「戦術(処置技法)」の「手札」を蓄積することで、根管処置の成功率は向上する。
「根管口、根管中部、根尖孔部の3カ所を切り口に把握する根管形態の分類法」「彎曲の捉え方」「偏近心、偏遠心によるX線写真読影とそこからの根管形態の把握法」「ポジショニングとライティングによる根管口視診のポイント」等、多角的に「相手を知る」ためのアプローチを詳説した診断に関する記述。歯軸を指標にしたガイドグルーブの付与、窩洞形成、天蓋除去方法をまとめた髄室開拡、根管口部の切削やパスファインディング、作業長測定から切削指標までを明瞭にまとめた根管形成。
本書を読めば、歯内療法でどうすればよいのか、一目で答えがわかる。
【主な目次】
Introduction 彼を知り己を知る
Part 1 根管形態の把握-情報収集と解析
Part 2 根管処置での切削操作-設計と実践
Part 3 根管内の無菌的環境の獲得と維持
Practical Essentials 要点整理「彼を知り己を知る」