●「推薦の辞」より
伊東隆利(九州インプラント研究会会長/伊東歯科口腔病院理事長)
再生医療の話は難解と思っていたが、楽しく、一気に読ませていただいた。臨床家はじめ研究者にもその話題の広さ、適確さから言って是非、一読を勧めたい。
●推薦のことば
和泉雄一(東京医科歯科大学教授・歯周病学/日本歯周病学会理事長)
歯周病によって歯を喪失した後は、顎堤吸収や骨量不足のため骨の増生が必要となるケースが多い。本書は、顎骨に焦点を絞り、骨の再生・増生の知識、材料・物質や方法の基本知識とともに、具体的な材料・物質名や薬剤名でその働きを紹介している。臨床家は確実な治療のために、材料・物質の違いや特色をよく理解して、適応する必要がある。本書を手に取ることによって、安心・安全な治療を進めることができると確信した。
澤瀬 隆(長崎大学教授・口腔インプラント学分野/長崎大学歯学部長)
インプラント治療の広がりとともに、これまでは口腔外科医に委ねられていた顎骨の再生・増生術が一般歯科臨床に裾野を広げている。本書は顎骨増生の現状や問題点とともに、顎骨の再生・増生について要素別に相当する市販品を例示してわかりやすく解説している。顎骨の再生・増生に特化してこれほどしっかりと基礎的な内容から臨床につながる本を読んだことはない。各所に挿入されているイラストもわかりやすく、また適所に配置されたコラムが情報の厚みを増すのに効果的である。広く学生から臨床家までにおすすめする良書である。
【主な目次】
I.顎骨増生を考える
1.口腔領域での骨増生の必要性
2.顎骨増生の困難性
3.インプラント埋入時の骨不足に対する現在の医療
II.顎骨の再生・増生に必要なもの
1.足場
2.成長因子
3.細胞
4.ニッチェと時間
III.顎骨増生治療の実現に向けて
1.これまでに行われている骨再生医療
2.再生医療に関わる新しい法律
3.まとめ