歯周再生治療は、1960年代の骨移植術にはじまり、メンブランによるGTR法、エムドゲイン・リグロスなどの生理活性物質の応用と進化を遂げてまいりました。
さらに歯根膜や骨膜などの移植細胞を利用した細胞治療へと突入し、まさしく材料・薬剤の使い分け/組合せの時代であります。
しかしながら、歯周組織再生のためには、患者/部位の選択・手術技術・術後管理が基盤として重要で、術式としては欠損部の形状把握・フラップデザイン・根面のクリーン・創面被覆がポイントになります。
このように組織再生を達成するためには総合的観点必要であり、最新のデータや症例を交えながら再確認・考察しました。
本書では、そのミーティングでの議論を踏まえ、臨床論文・症例委報告・臨床経験のバランスうぃ配慮しながら、発表した内容および臨床質問に対するコンセンサス レポートを、わかりやすく文章表現と図表を存分に活用してまとめました。
本書が医療機関で活躍している臨床歯科医師・歯科衛生士ならびに歯科教育・研究機関に携わっている先生方にとって有益な情報となりますことを願っております。
【CONTENTS】
PART1 歯周再生治療のアウトライン
PART2 歯周組織の再生治療 コンセンサスレポート
PART3 歯周組織の再生治療 エビデンスと臨床
Chapter1 歯周組織再生アプローチにおける生体材料・生理活性物質の役割とその課題
Chapter2 生理活性物質の共通点と相違点
Chapter3 再生療法のための術式選択
Chapter4 歯周組織再生療法:比較から使い分けの時代
Chapter5 同種歯根膜組織由来間葉系幹細胞シートを用いた歯周組織の再生
【世話人】
吉江弘正・二階堂雅彦・畑めぐみ
【コメンテーター】
石川知弘・和泉雄一・岩田隆紀・浦野智・小方頼昌・片山明彦・川瀬知之・五味一博・齋藤淳・白方良典・根本康子・水上哲也