歯周基本治療の主体をなすSRP(スケーリング・ルートプレーニング)は、歴史も古く、十分な研究と臨床実績があり、国内における普及は目を見張るものがあります。
しかしながら近年の知識の集積ならびに病因論の変化により、「歯肉縁下デブライドメント」と称したほうがより適切と考えられるようになりました。
さらに歯肉縁下デブライドメントの臨床効果をより大きくするため、さまざまな手法が開発され進化しつつあります。
本コンセンサス ミーティングは、これからのことに焦点をあてることで改めてSRPを見直し、再評価・再考察してみることを目的として行われました。
本書では、そのミーティングでの議論を踏まえ、臨床論文・症例報告・臨床経験のバランスを配慮しながら、発表した内容および臨床質問に対するコンセンサス レポートを、わかりやすい文章表現と図表を存分に活用してまとめました。
本書が、医療機関で活躍している臨床歯科医師・歯科衛生士ならびに歯科教育・研究機関に携わっている先生方にとって有益な情報となりますことを願っております。
【CONTENTS】
PART1 SRPの実績と手法の進化
PART2 SRP・歯肉縁下デブライドメントのコンセンサスレポート
PART3 SRP・歯肉縁下デブライドメントのエビデンスと臨床
Chapter1 歯周組織の炎症・歯周疾患の病理
Chapter2 コンベンショナルSRPの実績と課題
Chapter3 歯周基本治療の可能性
Chapter4 SRPと抗菌薬併用の効果
Chapter5 Er:YAGレーザーによる根面のデブライドメント
【世話人】
吉江弘正・二階堂雅彦・畑めぐみ
【コメンテーター】
青木章・石川知弘・和泉雄一・浦野智・小方頼昌・金子至・小林明子・五味一博・谷口崇拓・松坂賢一・水上哲也】