いま、歯科では口腔内でのカンジダの動向に関心が寄せられています。カンジダ症は、抗真菌薬の投薬で症状は改善されますが、薬を用いた治療法については、他の菌叢とのバランスや菌交代現象の問題を考慮したうえで注意して行わなければなりません。本書では、カンジダが口腔粘膜疾患にどのような影響を及ぼすか、また、カンジダが関与しやすい環境というのはどのようなものか、口腔常在菌である”普段は地味”なカンジダが、”悪さをするとき”の話をわかりやすく解説していただき、口腔カンジダ症の検査、診断、治療法から予防まで、実践的な内容でまとめています。