青嶋仁氏が“歯科技工の普遍化”を目指して確立・体系化し、1988年に発表した内部ステインテクニックは、「表面ステインに比べて色調の深みをより再現できる」「多色築盛法に比べて技術的に取り組みやすい」「焼成収縮を経た陶材面に、わずかなクリアランスで“適材適所”に色調を配置できる」という利点から、セラミックス補綴物の基本色の調整や個性的特徴の付与に有効であり、現在では多くの歯科技工士が臨床技工に取り入れている手法です。
本書では、青嶋氏の門下生である渡邊一史氏の執筆により、内部ステインテクニックの基本的手技を網羅・解説しながら、ステイニング操作の付録動画を連動させることで、紙謀体では表現しづらい手技のコツをより実践的に理解できるようにしています。さらに、多数の臨床例やサンプル、症例レシピの紹介により、テクニックが臨床成果に直結することをグラフィカルに示しました。
見たままに、感じたままに天然歯の色と特徴を再現するために、「患者の年齢と個性に調性に調和した健康的な歯」を表現するための技工操作を理解し、習得するために、必携の一冊です。