成人の矯正治療がここまで変わる!
「年齢が増せばうまく拡大できない」「外科手術が必要だが、患者はそこまで希望していない」
など、成人矯正の従来の側方拡大では限界を感じるケースに対して可能性が拡がる、上顎骨格性拡大。
本治療による副次的な効果として、口呼吸や睡眠の改善などが確認される例も多くみられ、
患者、術者双方の満足度が非常に高い新技術。
「本当にやってよかった」と言われる成人矯正の限界を超える
新しいメソッドを一からわかりやすく解説。
CONTENTS
1章 成人の骨格性拡大の意義と目的
上顎の骨格性拡大について
1)口呼吸が及ぼす全身的健康へのディスアドバンテージ(負の影響)について
2)なぜ上顎の骨格性拡大なのか
3)上顎の骨格性拡大の拡大量につい
4)上顎の骨格性拡大のベネフィット
治療の流れ
2章 失敗しない装置の装着のポイント
上顎の拡大装置について
1)拡大ねじについて
(1)MSE 専用の拡大ねじ
(2)使用している拡大ねじについて
2)使用している装置について
3)装置の装着
(1)7~10日程度の歯間分離
(2)バンドの試適
(3)装置の装着
(4)装着後の注意について
3章-1 上顎の骨格性拡大の外科術式の実際
外科術式について
1)MPDS(mid-palatal dril splitting osteotomy)
2)MPS(mid-palatal splitting osteotomy)
3章-2 矯正治療を加速させるためのPEDによる骨切りについて
成人の上顎骨格性拡大に必要な外科的手技
1)ピエゾエレクトリックデバイス(PED:piezo electric device)について
2)コルチコトミー分野の用語の整理
(1)コルチコトミーの利点
(2)コルチコトミーの関連用語について
3)スケルトンタイプの拡大装置による矯正治療のための上顎骨骨切りについて
3章-3 静脈内鎮静法の実際
上顎の骨格性拡大に伴う外科処置と静脈内鎮静法
1)静脈内鎮静法の基本ステップ
(1)初診患者の来院
(2)静脈確保
(3)点滴に使用する薬剤注入
(4)局所麻酔を行った後に処置を開始
(5)麻酔を覚ます
(6)まとめ
4章 保定について
術後の安定した状態を得るために
1)後戻りの原因別のアプローチについて
2)審美性に配慮した治療について
3)「ボツリヌストキシン タイプA(Botulinum Toxin Type A)」による治療
(1)そもそもボツリヌストキシンとは?
(2)ボツリヌストキシンにはどのような効果があるの?
(3)咬筋に効果を及ぼすにはどうすればよいの?
(4)気をつけなければならないポイントは?
(5)まとめ
5章 症例紹介
症例1 上顎前歯が出てきた
症例2 右の顎の動きが悪い
症例3 上顎前歯の補綴物をやり直したい
症例4 上顎前歯の歯列不正を治したい
症例5 顎がまっすぐ開かない
成人の上顎骨格性拡大に関する Q&A
Q1 “拡大をする”症例と“拡大をしない”症例の区別についてはどのように考えればよいのか?
Q2 器材は何を用意すればよいの?
Q3 拡大装置の説明の仕方は?
Q4 装着時の注意は?
Q5 拡大ねじを回してくれる人がいない場合は?
Q6 拡大中に装置を固定していたアンカースクリューがゆるんだ場合は?
Q7 拡大中に前方部のレジンで固定したパッドが歯から外れてしまった。事前の対策はあるか?
Q8 拡大装置の歯に対する維持部をすべてパッドで接着してはだめなのか(バンドは必要なのか)?
Q9 拡大後、口蓋粘膜に装置が食い込んでいる!
Q10 前鼻棘の部分の外科処置は必ずしなければならないの?
Q11 歯の排列はいつから開始すればよいのか?
Q12 拡大治療中はどんな痛みなの?