パーシャルデンチャーは、口腔機能が急激に変化する年代に必要とされ、一時的な処置ではなくライフコースに沿った治療としての役割が求められます。一般的に歯科治療を多く経験した患者さんほど口腔内の状況が複雑化している現状もありますが、歯科治療には、治療開始から終了までの道程と長期予後を見据えたディシジョンメイキング(方針決定)とインフォームドコンセントが重要となっています。
本書はパーシャルの1500症例から治療のある一側面にテーマを持った症例をピックアップし、それぞれの治療のポイントの解説、および詳細解説では別症例の説明をていねいに行っています。各章のテーマはすべてパーシャルの治療操作の必須ステップを掲載しました。各章の内容を確認することで、臨床におけるディシジョンメイキングと活用力が自然と体得できる書となっています。
【CONTENS】
Case 1 パーシャルへの導入
Case 2 クラスプが緩くなった
Case 3 ブリッジからパーシャルへ
Case 4 咬合挙上が必要なとき
Case 5 パーシャル装着のルーティン
Case 6 変化への対応