■著者の長年にわたる研究成果を踏まえて、さまざまに変化する顎関節に対応する咬合治療の実際を長期症例を通して紹介しています。
■特に顎関節に変形がみられる症例の咬合採得について、具体的な手順と注意点、そして長期的な経過を豊富な写真と解説で紹介しています。
■適正な咬合とは、定型的な一つの形をとるのではなく、咬合を構成するいろいろな要素がさまざまのに変化する中で保持され回復されるいわば動的な形をとることを、咬頭嵌合位という最も基本的な下顎位について供覧しています。
目次
■臨床編
1章 下顎位の決定
1.術前の咬頭嵌合位の評価
2.術前の咬頭嵌合位を変更する場合
3.術前に咬頭嵌合位がない場合
2章 咬合採得
1.咬合採得の基本パターン
2.顎関節に起こる変化
3.片側性に下顎頭が変形している場合
4.両側性に下顎頭が変形している場合
5.進行性に下顎頭が変形している場合
3章 外科的矯正治療と咬合
■基礎編
4章 下顎頭位
1.基準となる下顎頭位はあるのか
2.臨床において顆頭安定位を求める
3.顎関節に問題のある症例に付与すべき下顎頭位とは
5章 習慣性開閉口運動
1.習慣性開閉口運動の位置づけ
2.習慣性開閉口運動に影響する因子
3.習慣性開閉口運動の分析
4.いろいろな症例の習慣性開閉口運動
5.習慣性開閉口運動による下顎位の決定
コラム1 レジンキー
コラム2 顎関節のパンピング・マニュピレーションと鏡視下剥離授動術
コラム3 パノラマX線写真における顎関節の読影