口腔インプラント治療に伴う個々の上顎洞合併症に対する病態の把握と治療法の選択には、耳鼻咽喉科・頭頸部外科
学(特に鼻科学)と口腔インプラント学(Oral implantology)の知識が必要である。
本書は耳鼻咽喉科・頭頸部外科医により執筆された書である。
歯科医師が読んでも容易に理解できるように、耳鼻咽喉科・頭頸部外科、特に鼻科学の基本的な項目に関して解説した。
また医師が読んでも容易に理解できるように口腔インプラント学の基本的な項目に関しても解説した。
本書が歯科医と耳鼻咽喉科・頭頸部外科にとって参考になる書になれば、また適切な医科・歯科連携の指南書になれば幸いである。
また何よりも医科と歯科のはざまで困惑する患者に、現代の医療水準に基づいた標準的な治療が提供されることを願ってやまない。
(著者まえがき一部抜粋)
【CONTENTS】
第1章 上顎洞の機能的臨床組織解剖
第2章 最近の歯性上顎洞炎の病態と治療
第3章 耳鼻咽喉科・頭頸部外科医が知っておくべき口腔インプラント学学術用語
第4章 鼻・副鼻腔疾患と口腔インプラント治療
第5章 口腔インプラント治療に伴う上顎洞炎:病態と治療
第6章 口腔インプラント治療に伴う上顎洞異物:病態と治療
第7章 口腔インプラント治療と上顎合併症
―耳鼻咽喉科・頭頸部外科と歯科・口腔外科での対応の違い―
第8章 クリニカル・クエスチョン
―歯科から耳鼻咽喉科へのよくある質問Q&A―