電鋳加工は、歯冠修復からインプラント上部構造まで応用可能であり、生体親和性にも優れ、作業効率も良く、メンテナンスのしやすさ等から考えても、超高齢社会に適応した可撤性補綴装置の選択肢として望まれる手法です。
本書の基礎編では電鋳加工の基本操作から原理、前処理、適応症と各種補綴装置の取り扱いのポイント並びに注意点について平易な言葉で解説し、臨床編では臨床的見地からラボサイドにおけるステップごとの要点と、歯冠修復からインプラントドッペルクローネや二次構造体等、筆者が提唱するプロトコルと臨床例を供覧しました。
歯科医療チームの共通理解のもと、安全で安心な治療を実践するためにご活用ください。
【CONTENS】
Part 1 基礎編
Theme 1 電鋳加工の原理
Theme 2 電鋳加工に必要な前処理と後処理
Theme 3 電鋳金属の性質を変化させる要因
Theme 4 電鋳加工の臨床応用に際しての注意点
Theme 5 付:電鋳装置の変遷
Theme 6 付:放電加工の臨床的意義
Part 2 臨床編
Case 1 ブリッジ(天然歯)
Case 2 導電性付与に銀鏡反応とシルバーラッカーを併用・単冠
Case 3 セメント固定・インプラント単冠
Case 4 セメント固定・インプラント連結冠
Case 5 ホリゾンタルスクリュー固定・単冠(オリジナルアバットメント)
Case 6 ホリゾンタルスクリュー固定・単冠(既製アバットメント)
Case 7 セメント固定・連結冠とブリッジ
Case 8 フリクションピン付きドッペルクローネ
Case 9 内冠にジルコニアを使用したドッペルクローネ
Case 10 バーフレームタイプ
Case 11 バーフレームとプッシュ式ピンアタッチメントの併用
Case 12 バーフレームとフリクションピンの併用
Case 13 旋回リーゲルアタッチメントとフリクションピンの併用
Case 14 ロッドアタッチメント付きバーフレーム
Case 15 上顎ジルコニア・床付きドッペルクローネ
Case 16 上顎ジルコニア・ブリッジタイプのドッペルクローネ
Case 17 金属製アバットメントとジルコニアフレームを使用したドッペルクローネ
Case 18 フレンジタイプのジルコニアフレームと修理
Case 19 スクリュー固定式上部構造を可撤式上部構造に変更
Case 20 セメント固定式上部構造を可撤式上部構造に改造
Case 21 ドッペルクローネの維持力低下の回復方法
Case 22 超高齢者へのインプラント治療
Part 3 付章
文献一覧
用語解説
索引